Amandine/This Is Where Our Hearts Collide(2005年11月14日発売/Fat Cat Records)

yuzurusato2007-01-06


あけましておめでとうございます。今年もマイペース更新ですが、どうかひとつよろしくお願いいたします。さらっと面白いことがやりたいなと考える今日この頃です。

という訳で新年一発目は、この年始年末で聴いていた豊穣としかいいようのないグッド・ミュージックを奏でるAmandineの2005年の名盤をご紹介。2001年に結成されたスウェーデンのバンドでメンバーはOlof Gidl?f(Vo/Gt/Banjo/Mandolin/Trumpet)、Andreas Hedstr?m(Ba/ Vo/Theremin)、John Andersson(Pi/Accordion)、Andreas Bergquist(Dr)の4人。アルバムは名門インディ・レーベル、Fat Catからのリリースになります。

サウンドですが、ジャケットが示す通り瑞々しさと枯れの実に素晴らしい融合。絶妙の水墨画サウンドニール・ヤングザ・バンドニック・ドレイクを神様と崇めている筆者にとってまさに理想的な音です。温かいのにひんやりとした叙情的なメロディとアコーディオンバンジョーが柔らかく響く豊かすぎるアンサンブル。北国ならではのおおらかで荒涼としたトーン。中でも適度にザラつくギターの音色と時間の流れを操るタメの効いたリズムには身震い。儚さを感じさせるヴォーカルと絡み合い悠久の世界へと連れていってくれます。

クリアなアコースティック・チューンだけではなく、様々な楽器が溶け合うバンド・サウンドというのもいい。再びイケイケ状態になっているロックやダンスを聴いてやや疲れている時にこれが実に染みます。ニック・ドレイク直系のオープニング“For All The Marbles”。ガース先生を彷彿とさせる味わい深いピアノが素晴らしい“Halo”。特に悲しみのメロディがストリングスと共に洪水のように溢れかえる“Firefly”から力強い旋律がゆったりとしたリズムと共に確かな前進を見せる“Sway”への流れは圧巻。お前ら幾つだ?と問い正したくなるほどの空気作りの達人ぷり。味わい深いにもほどがある一枚です。最高だ。座ってぐでんぐでんになるまで酒飲みながらライヴ観たい。